学校の成績ベスト5、○○の都道府県別ベスト10。。。
人はなにかと競うことを好み、順位付けをし、周囲もその順位に関心を示してきました。
大人になっても、仕事で「順位」「ベスト○位」を求められることがしばしばです。
というわけで、今回は「Excelでベスト5をカンタンに抽出する方法」を2回にわたってピックアップします。
同点の場合の処理方法なども解説しますので是非読んでみてください。
エクセルで順位表を作ってみる
まずは単にベスト5の数値を抽出する方法から説明します。
こんなときに使用するのが「LARGE関数」なのです。
LARGE関数とは
LARGE関数 とは「データの中で、大きい方から数えて○番目の値」を抽出してくれる便利な関数で;
で表されます。
サンプルとして学校のテストの点数の一覧からベスト5の得点(数値)を抽出します。
下の図は、クラスの数学のテストの得点表です。
▲左側が名簿順に並んだ得点一覧表、右側がこれから作成するベスト5の順位表です。
得点一覧は40名分の得点が名簿順にずらりと並んでいるため、一見しただけではベスト5は分かりません。
そこでまず、順位表の1位のセル(F4)に LARGE関数 を入力します。
前述の例に習って;
と入力すると、セルF4の値は「100」と表示されました。
つまり、40名中トップの得点は100点満点ということです。
また、関数の中で順位を指定する部分(赤字部分)は、A列の番号を使用します。
順位表のE列に順位を表す数字を入れるとよいのですが、次に説明する「同点の生徒がいれば同順位とする」ためには最初から数字を振ることは不可能だからです。(この問題は関数でこのあと解決します!)
続いて、このセルF4の数式をセルF8までコピーします。
すると簡単にベスト5の得点を抽出できました。
お気づきの方もいると思いますが、第1位の点数を求めるのは、MAX関数でも対応できます。
※2位以下には適用できません。
さて、順位表は出来ましたが、この順位表では上から3番目と4番目が97点で同点です。
「同点の場合は同順位とする」ためにはどうすればいいのか?
次は順位の自動割振りを紹介します。
RANK.EQ関数 / RANK関数
RANK.EQ関数・RANK関数の使い方
順位表の中に同点が発生している場合、同じ順位にするにはどうすればいいか?
そこで使用するのが、RANK.EQ関数、そして、Excelのバージョンが2007以前の場合は RANK関数 です。
RANK.EQ関数 または RANK関数は、いずれも指定範囲中における任意の数値の順位(ランク)を返す関数で;
=RANK(数値, 範囲)
で表されます。
これを順位表の「順位」の列(E列)に入れていきます。
セルE4に入る数式としては、=RANK.EQ(F4, $F$4:$F$8)となります。
入力が完了すると、セルE4には首位を表す「1」が表示されました。
※今度も 2位以下のセルに数式をコピーする事を前提に、「得点」欄のセル範囲(F4からF8)はズレないように 絶対参照 にしておくのがポイントです。
参考までに、RANK関数のバリエーションは以下のとおりです;
RANK.AVG: 複数の数値が同じ順位にある場合は、順位の平均値を返します
RANK : Excel2007以前のバージョンに対応して、動きは RANK.EQ と同じ
ではこれらの情報を踏まえて、セルE4の数式をE8までコピーします。
すると、3番目と4番目はどちらも「3」となり、同点のため 同順位 となります。
以上で同点を含む順位表の完成です。
次回、Part 2 では、順位表に「氏名」も表示するための極上テクニックを紹介します。
おたのしみに。
関連記事・広告
併せて読んでおくとさらに便利
EXCELでベスト5の順位表を作る方法 Part 2
MATCH関数・INDEX関数
Part 2 の今回は「氏名(項目)」と「得点(数値)」両方を表示する順位表の作り方を解説します。関数がいろいろ登場しますがステップ・バイ・ステップで図を入れながら解説します。
EXCELで 5段階評価(0.5刻み) を☆マークを使って表す方法
条件付き書式・REPT関数
「星みっつです!」なんて某料理番組のような評価をエクセルで表したい。しかも、0.5刻みでひとつ「半」ふたつ「半」も表してみたい。エクセルで簡単に☆マークの評価表が作れます。
EXCELで点数に応じて相対評価 「上から〇%はA評価」をやってみる
ABC分析・PERCENTRANK関数・VLOOKUP関数
Excelを使って点数に応じた評価(相対評価)をする方法について解説。5段階評価もラクラク!PERCENTRANK関数とVLOOKUP関数を使って相対評価を成功させます。学校の成績表など「相対評価」で評価を...
※その他、関連記事はこの記事の下の方にもあります。