「平均年齢」「平均日数」「平均得点」など、わたしたちの周囲では数値分布の傾向を知る参考として「平均」という言葉がよく用いられます。
ところがこの 平均値、データを見る人に思わぬ バイアス*を与えてしまうことがあります。
こんな時に役に立つもう一つの指標が「中央値」です。
今回は、平均値と中央値の違い から、それぞれを求める 関数 についてピックアップします。
*バイアス (BIAS):「偏り」を意味する言葉で、「先入観」「偏見」など無意識に判断を誘導されてしまう(してしまう)こと。
平均値と中央値の違い
平均値の落とし穴
平均値は 誰にとっても分かりやすい指標ではありますが、落とし穴となる場合もあります。
極端な例をひとつ。
25歳、50歳、55歳の三人の顧客がいます。
顧客の平均年齢は;
となります。
ところが、43歳前後には顧客は存在しません。
▲平均値周辺に顧客の実体はない。。。
お金をかけて43歳前後の人をターゲットにした戦略を打っても大コケするでしょう。
中央値とは
中央値とは、データを小さい順に並べたとき 中央に位置する値。
つまり5人の人がいるとき、その5人の年齢を順にならべて3番目の人の年齢となります。
平均年齢が43.3歳だった先ほどのサンプルの場合;
25歳、50歳、55歳の三人の顧客のうち、中央値は真ん中の「50歳」となります。
三人の年齢分布を考えたとき、ターゲットを定めるならば 平均値の43歳ではなく 中央値の50歳が正解と言えるでしょう。
▲中央値の考え方
平均値と中央値を求める関数
AVERAGE関数
AVERAGE関数とは、文字どおり引数の平均値を返す関数です。
書式は;
のように表されます。
引数の部分はセル範囲でも問題ありません。
MEDIAN関数
MEDIAN関数とは、引数リストに含まれる数値の中央値を返す関数です。
書式は;
のように表されます。
引数の部分は、AVERAGE関数と同様にセル範囲でも問題ありません。
『エクセルで平均値と中央値を求める関数』は以上です。
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