エクセルでの 印刷範囲 の設定にはいろいろな方法があります。
では、常にデータが入力されている行数分だけを印刷範囲に設定する方法 をご存知ですか?
今回は、印刷範囲を「可変型」に設定することで印刷範囲の拡大・縮小を自動化する方法を解説します。
OFFSET関数 を使って印刷範囲を常にデータ件数に応じた適切な範囲に自動で設定します。
データが追加されるたびに印刷範囲を変更しているそこのアナタは必見です。
印刷範囲を可変タイプに設定する
下のサンプルを使って説明します。
▲A列には連番が1000番まで振られています
このサンプルシートの場合、印刷範囲を指定しないまま印刷すると、A列に入力されているNo.1000(=1001行目)までが印刷されます。
たった 3件しか実データが入力されていないのに。。。紙のムダ
とはいえ、一般的な印刷範囲の設定方法では 一度印刷範囲を4行目まで指定してしまうと、データが追加登録されるたびに印刷範囲の設定も変更しなくてはいけません。
そんなときに「印刷範囲を可変型にする」ことができるととても便利です。
印刷範囲の設定
「名前の管理」に登録される Print_Area を利用する
印刷範囲の可変化には、印刷範囲を設定したときに「名前の管理」に自動登録される「Print_Area」を利用します。
まずは一般的な方法で、セルA1からD4までを印刷範囲として設定します。
▲セルA1からD4までを選択
▲印刷範囲の設定をクリック
メニューの「数式」タブの中にある「名前の管理」をクリックすると、Print_Area が登録されています。
そして、このフォームの下部にある「参照範囲(R)」を編集することで、印刷範囲を可変型に設定します。
OFFSET関数 と COUNTA関数 を使う
ずばり「参照範囲(R)」は、以下のように打ち直します。
OFFSET関数 と COOUNTA関数 を組み合わせているのですが、この数式は以下のように読み解けます。
OFFSET関数 で、印刷範囲を「セルA1を基準に何行・何列分とするか」指定します。
行数は、COUNTA関数 で「B列の入力セル数分」と指定しています。
列数は、OFFSET関数 の最後の引数「4」で、「4列分」と指定します。
▲実際の設定画面
印刷プレビューでチェックしよう
印刷プレビューで印刷範囲が可変型に変更されているか確認します。
まず、データを追加しない状態でプレビューします。
次に、エクセルシートにデータを1件追加します。
▲データを追加する
そして再び印刷プレビューします。
▲B列の入力行数に応じた印刷範囲が自動で変化した!
みなさんはうまくいきましたか?
『印刷範囲を「可変型」にしてデータ入力行だけを範囲設定する方法』は以上です。
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