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エクセルで IF関数にワイルドカード検索を使う正しい方法




エクセルで IF関数を使うときに「~(任意の文字列)を含む」という条件を指定したいときには「ワイルドカード」が便利です。

しかし、単純に IF関数ワイルドカードの組み合わせだけでは使えないのです。
今回は IF関数の条件にワイルドカードを使う方法をピックアップします。

ワイルドカードってナニ?」「IF関数にワイルドカードは使えない」といったユーザーの方は参考にしてみてください。

キーワードを含むデータかを判定する

今回、サンプルとして使用するのは下のようなアンケート一覧表です。


▲C列に判定結果を表示します

IF関数 を使ってB列のコメントがセルE2に入力した『接客』というキーワードを含むか判定してみます。


IF関数にワイルドカードは使えない?

ネット上では「IF関数にワイルドカードが使えない」といったお悩みを見かけます。
本当に使えないのでしょうか。

ワイルドカードとは

ワイルドカードとは、検索の際に指定するパターンに使用する特殊文字の種類で、どんな対象文字、ないし文字列にもマッチするもののことである。
カードゲームのワイルドカードに由来する呼称。
出典:ウィキペディア

Pointワイルドカードには、任意の文字列の代用の「*」と任意の1文字の代用「」とがあります。

*:0文字以上の任意の文字列を表します。(何文字でもよい
例)*田:田で終わる文字列 / 田*:田で始まる文字列 / **:田を含む文字列

:任意の一文字を表します。
例)田:田で終わる2文字 / ??田:田で終わる3文字 / :田が真ん中に入る3文字

IF関数でワイルドカードが使えないサンプル

セルC2に IF関数とワイルドカードを組み合わせて以下の数式を入力してみます。

=IF ( B2= "*" & $E$2 & "*", "◎", "×" )

赤文字の *(アスタリスク)がワイルドカードで、セルE2のキーワードを挟みます。
ところが、これでは判定がすべて「×」になってしまいます。


▲「接客」を含んでいるセルB3さえも「×」判定になってしまい機能していない



IF関数にCOUNTIF関数を組み合わせる

IF関数でワイルドカードを機能させるには、もう一工夫が必要です。
それは、COUNTIF関数を組み合わせるということです。

COUNTIF関数とは

COUNTIF関数とは、指定されたセル範囲のうち、検索条件に一致するデータの個数をカウントする便利な関数で;

= COUNTIF( 範囲, 検索条件

こんな感じで表されます。

ワイルドカードを使った COUNTIF関数

では、セルC5の数式にワイルドカードを使い「セルE2の値(接客)を含むセル」かを判定してみましょう。

数式は、ワイルドカードが入るとこうなります;

=IF ( COUNTIF (B2, "*" & $E$2 & "*" ) > 0, "◎", "" )

重要なのは赤字で記した「"*"&」や「&"*"」です。
これによって、「セルE2の値(接客)の 前後の文字はなんでもよい」となります。

すると検索が正しく機能し、セルC2には「×」がが返ってきす。
実際に「接客」を含む3行目のセルC3以下にも数式を適用すると;


▲「接客」を含むセルC3やC5が◎になっている

このように COUNTIF関数を加えれば、IF関数でワイルドカードを使うことが可能になります。

いかがでしたでしょうか。
以上で『エクセルで IF関数にワイルドカード検索を使う』の解説は終了です。
関連記事と合わせて仕事や趣味に役立ててください。


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