エクセルの フィルターの範囲が表の途中の行までしか かからない。
こんな経験はありませんか?
この フィルター、とりわけオートフィルタ―は曲者(くせもの)で 特徴をきちんと理解しておかないと思わぬミスのもととなります。
そこで 今回は、フィルター の範囲を設定するコツと、フィルターがかからないときの対処法についてピックアップします。
フィルターがかからないときの理由と対処
表の途中の行までしかフィルターがかからない!?
冒頭にも述べましたが、表の途中の行までしかフィルターがかからない。
やり方によってはこんなことが起こります。
このページにたどり着いた方の中にはこういう人がいるはずです。
フィルターの範囲の特徴
フィルターの範囲について、下のサンプルを使って説明します。
▲セルB5は空欄
B列にフィルターをかけるときに、ヘッダーの セルB1を選択して、メニューの;
ホーム > 並べ替えとフィルター と進み「フィルター(F)」をクリック。
すると、セルB1の右端に矢印が表示されてフィルターがかかったことがわかります。
ところが、フィルターの中身を見てみると、、、
▲4行目までしかフィルターがかからない!(e, f, g が表示されない)
そう。このやり方では 空白行があると フィルターの範囲はその手前の行までしか かからないのです。
下の2列で構成されたサンプル表の場合も、同じやり方では6行目のように2列とも空白の行がある場合、フィルターの範囲はその手前までとなります。
▲やはりB列、C列とも5行目で切れてしまう
また、下のようにいずれかの行にデータが入っていれば、最下行までフィルターがかかります。
このフィルターのかけ方では、フィルターがすべての行にかかりきっていないことに気がつかないと重大なミスに繋がりかねません。
フィルターがかからないときの対処法
フィルターがかからないトラブルを回避するには以下のような方法があります。
左端の列にナンバーを振る
先に述べたとおり、フィルターがかからない原因が「空白行」の存在なので、フィルターをかけたい表の左端の列に「通し番号を振る」ことでトラブルを回避できます。
▲これで空白行がなくなる
対象の列全体を選択してフィルターを設定する
もうひとつの方法は、フィルターを設定するときにヘッダーのセルだけを選択するのではなく、対象列全体を選択してからフィルターを設定する 方法です。
▲列全体を選択してフィルターをかける
この方法ならば6行目が空白でも最終行までフィルターがかかります。
フィルターの解除
蛇足ですが、フィルターを解除する方法も記しておきます。
フィルターのかかっている列のいずれかのセルを選択した状態で、メニューの「ホーム」タブの「フィルター」をクリックします。
※ヘッダーのセルでなくても対象列のセルを選択すれば解除できます。
これでフィルターの解除ができます。
フィルターをかけた値の合計を求める
フィルターをかけた値の合計を求めるには SUM関数ではダメです。
当サイトでは過去に SUBTOTAL関数 について記事をアップしているので、興味のある方はそちらをご覧ください。
フィルター・SUBTOTAL関数
エクセルのフィルタで抽出された値の合計を求める方法。列にフィルタがかかっているときは「フィルタで抽出された値の合計」を表示させる方法です。
『フィルター範囲の設定と かからないときの対処法』はここまで。
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