
エクセルでデータを視覚的に伝えるには、グラフの活用が欠かせません。
しかし、「なんとなく見栄えがよさそう」という理由でグラフを選ぶと、かえって誤解を招いたり、意図が伝わらなかったりします。
今回は、エクセルでの正しいグラフの選び方について、よくある誤った選択例を交えて解説します。
よく使うExcelグラフの種類と用途
まずは代表的なグラフの用途をおさらいしましょう。
| グラフの種類 | 適したデータの特徴 |
|---|---|
| 棒グラフ | カテゴリ別の比較 |
| 折れ線グラフ | 時系列の変化 |
| 円グラフ | 割合(全体100%) |
| 散布図 | 相関関係の分析 |
誤ったグラフ選択の典型例
①【誤】売上の推移を棒グラフで表す
月別の売上を示すとき、棒グラフを使ってしまう人が多いですが、これは誤りです。
棒グラフは「比較」には向いていても、「時間の流れ」を表すのには適していません。
→ 正しくは:折れ線グラフを使いましょう。点が線で結ばれることで、「どのように変化したか」が一目でわかります。
②【誤】項目数が多すぎる円グラフ
円グラフは割合を表すのに便利ですが、項目が多すぎると直感的に把握しづらくなります。
10項目以上ある円グラフでは、色の違いも分かりづらく、視認性が低下します。
→ 正しくは:棒グラフやドーナツグラフに切り替えるのがオススメです。特に、比率だけでなく順位や大小の強調をしたい場合、縦棒グラフが有効です。
③【誤】相関関係を棒グラフで可視化
「広告費と売上」など、数値同士の関係性を表現したいのに、棒グラフを用いると傾向が読み取れません。
→ 正しくは:散布図を使いましょう。横軸と縦軸に別々の数値を設定でき、相関関係(比例・反比例など)が一目でわかります。
グラフ選びに迷ったら?
迷ったときは、以下の2点を意識すると失敗しません。
- 何を伝えたいのか?(比較/推移/割合/関係)
- 見る人が直感的に理解できるか?
また、Excelには「おすすめグラフ」機能もありますが、必ずしも最適とは限らないため、自分の意図に合っているか確認が必要です。
まとめ:グラフは「目的」で選ぶ
Excelでのグラフ作成において最も重要なのは、「何を伝えたいのか」を明確にし、それに合った種類を選ぶことです。
見栄えにとらわれすぎず、正しいグラフ選びが、資料全体の説得力を高めます。
関連記事・広告